TikTokで大流行中の「アンパンマンは粒あんって伝えなきゃ」というフレーズ、耳に残りますよね。実はこのブームをきっかけに、原作絵本の「アンパンマン初期怖い」が話題になっています。
この記事では、TikTokの元ネタから、衝撃的な初期アンパンマンの「顔なし飛行」や「人間だった過去」までを徹底解説します。
「アンパンマンは粒あんって伝えなきゃ」が流行る理由
今、TikTokで「エッホエッホ」というリズムに合わせた動画が大バズりしています。
なぜこれほどまでに流行しているのでしょうか?
「エッホエッホ」がかわいい
冒頭のリズムに合わせて歩く姿が「新ジャンルのかわいさ」として人気です。
雑学・うんちく要素
「アンパンマンは粒あんだった」という意外な事実が、視聴者の興味を惹きつけます。
アレンジのしやすさ
替え歌にしやすく、自分の推しや日常の出来事に当てはめて投稿できます。
高校生が真似しやすい
学校という限られた場所で、友達と楽しく再現できる点が10代に刺さっています。
特に「高校生が真似できる」点は重要です。
2024年12月に流行した「満員電車の再現」と同様に、身近な環境で楽しめる点が拡散の鍵となっていますね!
【エッホエッホ】元ネタはフクロウ?バズった経緯を解説
「アンパンマンは粒あん」の歌詞に使われている「エッホエッホ」というリズム。
実はこれ、ある動物の写真が発端となっていました。
流行のきっかけとなった経緯を、時系列で整理しました。
| 時期 | 出来事 | 詳細 |
| 起源 | 1枚の写真 | オランダの写真家Hannie Heere氏が撮影した、走る「メンフクロウのヒナ」の写真が海外で話題に |
| 拡散 | Xでの投稿 | 日本の比較文学研究者・津田雅之氏がX(旧Twitter)に写真を投稿し、33万いいねを獲得 |
| 誕生 | 「エッホエッホ」誕生 | ユーザーの「うお座」さんが「エッホエッホ ママに夜ご飯いらないって伝えないと」と投稿し、爆発的に拡散 |
| 動画化 | TikTokへ上陸 | アイドル「FRUITS ZIPPER」の松本かれんさんが配信で真似をしたことで、TikTokでも話題に |
| 音源化 | うじたまい氏の作曲 | クリエイターのうじたまい氏が「アンパンマンはつぶあん〜」の歌詞とメロディを作成し、現在のブームへ |
最初は1枚のフクロウの写真だったとは驚きですね!
これが企業の公式アカウントや芸能人を巻き込む大きなムーブメントに発展しました
SNSでの活用例と反響
この音源は、「急いで何かを伝える」というシチュエーションで多様に使われています。
- FRUITS ZIPPER 松本かれんさん:「かれんたんはツインテールって伝えなきゃ」
- ごみ処理清掃員:「モバイルバッテリーは燃えないって伝えなきゃ」
- ジャイアン(真似):「俺様は強いって伝えなきゃ」
このように、「○○は××って伝えなきゃ」という構文で、無限にアレンジができるのが楽しいポイントですよね。
「アンパンマン初期怖い」と言われる3つの理由
「アンパンマンは粒あん」という歌詞から、原作絵本に興味を持つ人が増えています。
しかし、初めて初期の絵本『あんぱんまん』(1973年)を見た人は、アニメとのあまりの違いに衝撃を受けているようです。
「怖い」と言われる主な理由を、アニメ版と比較して見てみましょう。
| 比較項目 | 初期絵本(あんぱんまん) | アニメ版(アンパンマン) |
| 頭身・体型 | 8頭身で手足が長い 指が5本あり、人間のようなリアルな体つき | 丸っこい3頭身 手は丸く、ぬいぐるみのような可愛らしい体型 |
| 顔のあげ方 | 「ぼくのかおをたべなさい」と頭を突き出し、直接かじらせる | 顔の一部をちぎって「はい、どうぞ」と手渡す |
| 飛行能力 | 顔が全部なくなっても、そのまま空を飛んで帰れる | 顔が濡れたり欠けたりすると、力が出なくなり飛べなくなる |
| 雰囲気 | 夕暮れや曇天が多く、薄暗く寂しい シリアスで笑わない | 青空の下、明るく元気 常にニコニコしている |
特に衝撃的なのは、「顔を直接かじらせる」シーンです。
お腹を空かせた旅人に対し、あんぱんまんは「ぼくのかおはとびきりおいしい。さあ、はやく!」と迫ります。
旅人が遠慮しながらも食べ進めると、顔の半分、ついには全部がなくなってしまいます。
それでもあんぱんまんは「首なし」の状態で空を飛び、パン工場へ帰っていくのです。
今の設定では考えられない、まさに「ホラー」とも取れる描写ですね。
ボロボロのマントに込められたやなせたかしの思い
初期の絵本では、アンパンマンのマントは穴が空き、つぎはぎだらけの「ボロボロ」の状態です。なぜ、正義のヒーローがそんな姿をしているのでしょうか?
そこには、作者であるやなせたかし先生の思いと、戦争体験が関係しています。
逆転しない正義とは
戦争を経験したやなせ先生は、「正義は立場によって簡単に変わる」と痛感しました。しかし、「ひもじい人を助けること」だけは、絶対に逆転しない正義だと考えたのです。
貧しさと自己犠牲
「正義を行う人は、自分を犠牲にするからお金持ちになれない。だから新しいマントも買えない」と先生は語っています。
傷つく覚悟
「傷つくことなしに正義は行えない」。自分の顔を食べさせるという「痛み」を伴う行為こそが、本当の優しさであるというメッセージが込められています。
一見「怖い」と感じる顔のない姿やボロボロのマントは、やなせ先生が考え抜いた「究極の愛と献身」の形だったのですね。
チーズは元々ばいきんまんの手下だった!?
最後に、初期作品にまつわるもう一つの驚きの事実をご紹介します。
パン工場の愛犬「名犬チーズ」の設定についてです。
実はチーズ、初登場時はばいきんまんの手下だったのです!
| 項目 | 詳細 |
| 初登場 | 1976年〜1982年連載の『アンパンマン』(月刊いちごえほん) |
| バイキンマンの作戦 | 当時のアンパンマンは「犬が苦手」という弱点があったため、ばいきんまんは犬のチーズに乗ってパン工場を襲撃しようとした |
| チーズの寝返り | バタコさんが「食べ物のチーズ」を使って手懐け、チーズがバタコさんに一目惚れしてそのままパン工場側に寝返った |
| 仲間になった理由 | ジャムおじさんは当初反対したが、「今年は戌年だから」という理由であっさり飼うことを許可した |
今の仲良しな姿からは想像もつかない、意外な出会いがあったのですね!
ちなみに、ジャムおじさんは妖精だという噂をご存知でしょうか?
「戌年だから」という理由であっさり仲間にするのも、妖精ならではの柔軟な発想なのかもしれませんね!
まとめ
今回は、TikTokで話題の「アンパンマンは粒あん」の元ネタから、初期アンパンマンの衝撃的な設定までを解説しました。
「アンパンマン初期怖い」と言われる初期の絵本ですが、そこには深い愛とメッセージが隠されています。
ぜひこの記事を参考に、アニメとは一味違う、原点の「あんぱんまん」の世界にも触れてみてくださいね!









