「名探偵コナン」の物語において、長年にわたり最大の謎の一つとされてきた黒ずくめの組織のNo.2「ラム」。その正体は誰なのか、ファンの間では様々な考察が飛び交ってきました。
この記事では、コナンでのラムの正体とその人物像、正体が確定するまでの経緯を詳しく解説します。また、かつてラム候補とされた人物たちの正体や、作中のキャラクターで誰がラムの正体を知っているのかについても整理していきます。
黒ずくめの組織No.2「ラム」とは?
ラムは、コナンの宿敵である黒ずくめの組織において、ボス「あの方」の側近とされるNo.2の人物です。組織内での地位は非常に高く、ジンでさえもラムには敬語を使う場面があります。その存在は示唆されつつも、長い間正体は謎に包まれていました。
灰原哀が語った噂によれば、ラムの特徴は
- 「屈強な大男」
- 「女のような男」
- 「年老いた老人」
と三者三様で、それら全てが影武者である可能性も示唆されていました。唯一確かな情報として、過去の事故で片方の目を負傷し、義眼であることが挙げられていました。
また、考察などでは「阿笠博士 わしじゃよ」の噂もあり、コナンの近くにいる誰が「ラム」であってもおかしくないと思われていたようです。
【コナン】ラムの正体は寿司屋の板前「脇田兼則」で確定!
長年の謎でしたが、ラムの正体は毛利探偵事務所の隣にある「米花いろは寿司」の板前、脇田兼則(わきた かねのり)であることが確定しました。
脇田は出っ歯とちょび髭が特徴的な、威勢のいい江戸っ子口調の中年男性です。推理好きを公言し、毛利小五郎に弟子入りするなど、ひょうきんな人物として登場しました。
裏の顔は、組織のNo.2にふさわしい威厳と冷酷さを持ち合わせた人物で、せっかちな性格で、バーボン(安室透)に「Time is money(時は金なり)」というメールを送る場面も描かれています。この「時は金なり」をローマ字表記のアナグラムにすると「WAKITA KANENORI」となり、作者から読者への伏線となっていると話題にもなりました。
項目 | 内容 |
正体 | 脇田 兼則(わきた かねのり) |
裏の顔 | 黒ずくめの組織(No.2) |
表の顔 | 米花いろは寿司の板前、毛利小五郎の弟子 |
性格 | せっかち、冷酷非情 |
身体的特徴 | 片方の目が義眼(左目) |
脇田兼則だけではなかった!ラム候補とされた人物たち
コナンでラムの正体が脇田兼則だと判明するまで、作中には他にも怪しい人物が登場し、ラム候補として様々な考察がされていました。
ここでは、特に有力視されていた2人の人物と、彼らがなぜ疑われたのか、そしてその本当の正体について解説します。
人物名 | 疑われた理由 | 明かされた正体 |
脇田 兼則 | ・左目に眼帯(義眼の可能性) ・「時は金なり」のアナグラム ・灰原が組織の気配を感じる | ラム本人 |
若狭 留美 | ・名前のアナグラム「IM ASACA RUM」 ・異常に高い戦闘能力 ・右目が見えなくなる描写 | 浅香(羽田浩司事件の重要人物) |
黒田 兵衛 | ・大柄な体格と義眼(右目) ・事故による10年間の記憶喪失 ・コナンを「眠りの小五郎の知恵袋」と呼ぶ | 公安警察の裏理事官 |
帝丹小学校教諭「若狭留美」
コナンたちのクラスの副担任である若狭留美先生も、有力なラム候補の一人でした。普段はおっちょこちょいな性格をしていますが、いざという時には犯人グループを一人で制圧するほどの驚異的な戦闘能力を発揮します。
また、名前をローマ字にして並び替えると「IM ASACA RUM(私は浅香、ラムだ)」と読めることから、ラム説が濃厚とされていました。
しかし、その正体はラムではなく、17年前の「羽田浩司殺人事件」で行方不明となったボディーガードの浅香でした。彼女がなぜ教職に就き、コナンのそばにいるのか、その目的はまだ多くの謎に包まれています。
警視庁の管理官「黒田兵衛」
長野県警から警視庁捜査一課に出向してきた管理官、黒田兵衛もラム候補として注目されていました。50歳の大柄な体格、そして事故で負ったとされる右目の義眼が、ラムの特徴と一致していたからです。
また、事故で10年近く意識不明だったという過去も、その正体を怪しませる要因となっていました。
しかし、実際は日本の公安警察を裏で束ねる裏理事官であることが判明しました。安室透(降谷零)の上司にあたる人物であり、黒ずくめの組織を追う側の人間でした。コナンの能力を高く評価し、協力関係を築いています。
誰がラムの正体に気づいている?登場人物の認識状況
記事のタイトルにもある「誰がラムの正体に気づいているのか」は、ファンにとって大きな関心事です。現在の各キャラクターの認識状況を整理します。
登場人物 | ラムの正体を知っているか? | 現在の状況 |
江戸川コナン | 知らない | ・現時点(原作111巻時点)で確信には至っていない ・脇田の言動に疑いは持っている段階 |
ジン | 知っている(確定) | ・作中で脇田のことを「ラム」と呼んでいる |
ウォッカ | 知っている(確実?) | ・脇田兼則という名前を「ふざけた名前」と評しており、正体を知っていると考えられる |
あの方(烏丸蓮耶) | 知っている(確実?) | ・組織のボスであり、No.2であるラムの正体を知らないはずがないのでは |
安室透(バーボン) | 不明 | ・ラムから直接指示は受けているが、その正体が脇田兼則であることまで知っているかは描かれていない |
ラム(脇田兼則)役の声優は誰?
ラムの正体である脇田兼則の声優は、ベテランの千葉繁(ちば しげる)さんが担当しています。千葉さんは、アドリブを交えた個性的な演技で知られ、コミカルな役からシリアスな悪役まで幅広くこなす実力派声優です。
代表作には
- 『ゲゲゲの鬼太郎(第6作)』:ねずみ男役
- 『ハイスクール!奇面組』:一堂零役
- 『うる星やつら』:メガネ役
など、数多くの有名キャラクターがあります。脇田としてのひょうきんな演技と、ラムとしての冷徹な演技の使い分けは、まさに千葉さんならではの演技が見えるのではないでしょうか。
まとめ
この記事では、長年の謎であった黒ずくめの組織No.2、ラムの正体について詳しく解説しました。ラムの正体は寿司屋の板前・脇田兼則であることが確定しました。
しかし、主人公のコナンはまだラムの正体に辿り着いていません。正体を隠してコナンのすぐそばにいるラムと、何も知らずに接するコナン。黒ずくめの組織との最終決戦に向けて、今後の展開から目が離せませんね!