2019年に公開された『トイ・ストーリー4』。
多くのファンに愛されるシリーズの続編として大きな期待を集めましたが、その評価は大きく分かれ、「ひどい」という厳しい声も少なくありません。
この記事では、『トイ・ストーリー4』が「ひどい」と評価される理由を深く掘り下げるとともに、多くのファンが待ち望む次回作『トイ・ストーリー5』の最新情報についても詳しく解説します。
『トイ・ストーリー4』のあらすじと主要キャラクター
まずは、物語の基本情報をおさらいしましょう。
『トイ・ストーリー4』は、前作『トイ・ストーリー3』でアンディからボニーへと持ち主が変わったウッディたちの新たな冒険を描く物語です。
ボニーが幼稚園の工作で作った新しいおもちゃ「フォーキー」が自分をゴミだと思い込み、逃げ出してしまいます。フォーキーを連れ戻す旅の途中で、ウッディはかつての仲間「ボー・ピープ」と再会。彼女との出会いを通じて、ウッディはおもちゃとしての自らの生き方について、大きな決断を迫られます。
キャラクター | 英語声優 | 日本語吹替 |
ウッディ | トム・ハンクス | 唐沢寿明 |
バズ・ライトイヤー | ティム・アレン | 所ジョージ |
ボー・ピープ | アニー・ポッツ | 戸田恵子 |
フォーキー | トニー・ヘイル | 竜星涼 |
デューク・カブーン | キアヌ・リーブス | 森川智之 |
ギャビー・ギャビー | クリスティーナ・ヘンドリックス | 新木優子 |
なぜ『トイ・ストーリー4』は「ひどい」と評価されるのか?
多くのファンが「トイストーリー4 ひどい」と感じたのは、単なるストーリーの好みの問題ではなく、シリーズが長年かけて築き上げてきた「トイ・ストーリー」を覆してしまうような深刻な理由があったのではないかと思います。
ここでは、ファンの評価や、レビューなどから調査したこれらの理由について解説していきたいと思います。
『3』の完璧な結末を覆した「裏切り」
『トイ・ストーリー3』は、アンディがボニーにおもちゃたちを託す感動的なシーンで幕を閉じました。多くのファンにとって、これはシリーズの完璧なフィナーレであり、「おもちゃは子供に尽くすことで幸せになる」というテーマの集大成でした。
しかし、『4』ではその前提が冒頭であっさりと覆されてしまいます。ボニーはウッディにすぐ飽きてしまい、クローゼットに放置。
この展開には、「3の感動を返せ」と言いたくなるほどの裏切りでもあり、アンディの最後の願いが踏みにじられたと感じたファンが少なくありませんでした。
子供の気まぐれというリアリティを追求した結果、前作の感動的な「継承」のテーマが軽んじられてしまったように映ったことが原因でもあるようです。
長年愛されたキャラクター性の崩壊
批判の大半の意見として見られたのが、主要キャラクターたちの言動です。
これまでのシリーズで描かれてきたキャラクターの性格と大きく矛盾しているという点があったようです。
キャラクター | 『トイ・ストーリー4』での変化・描写 | ファンからの批判・指摘 |
ウッディ | 最終的に仲間たちと別れ、ボー・ピープと生きる道を選ぶ | ・「持ち主と仲間への忠誠心」というキャラクターが崩壊している ・一貫性のなさに強い拒否反応が上がった |
バズ・ライトイヤー | 自分の胸のボタンに従うだけの、やや頼りないキャラクターとして映った | ・これまでのシリーズで描かれた有能な相棒としての成長がリセットされたかのような描写に、がっかりしたファンが多かった |
忘れられた仲間たち | 出番が大幅に削減され、ほとんど背景キャラクターのような扱いになっていた | ・ウッディとの重要な別れのシーンで、あまりにもあっさりと受け入れてしまったため、感情移入しづらく説得力に欠けると指摘された |
特に、これまでのシリーズでは多くの特徴的なキャラクターや仲間とともに物語を進めてきましたが、トイストーリー4 エイリアンの出番やレックスの出番などが激減しているといったことで、多くのファンがショックを受けたということも言われているようです。
「個人の自由」という新テーマへの違和感
『トイ・ストーリー4』では、ボー・ピープが「広い世界」の自由を説き、ウッディも最終的にそれを受け入れます。
この「個人の自己実現が最優先」という新しいテーマは、これまでのシリーズには無かった考え方で、批判も多かったようです
特に、集団の和や役割を重んじる日本の文化的価値観からは、「仲間や義務を放棄する行為」と映り、海外の評価と比較して日本で特に「ひどい」という感想が目立つ一因となったと考えられます。
また、本作の敵役であるギャビーギャビーの境遇に深く同情し、「ギャビーギャビーかわいそう」と感じた視聴者も多く、単純な悪役として描かれなかった点が物語に深みを与えている一方で、その結末が後味の悪さを残したという意見もありました。
肯定的な意見も多く存在する
もちろん、映像技術の圧倒的な進化や、人生の転機を迎えた大人が「第二の人生」を見つける物語として共感できるといった、本作を高く評価する声も存在します。
特に、アニメーションや演出面では、ウッディたちの細かな動きや表情がリアルに描かれ、魅力の一つともなっています。
また、シリーズに初登場したキャラクターたちのユニークな動きや個性豊かな表現も見どころの一つと言えます。
しかし、それ以上に多くの変更点が、長年のファンにとって受け入れがたいものだったと言えるのではないでしょうか。
『トイ・ストーリー5』はいつ?最新情報を徹底解説!
物議を醸した『4』から一転、次回作『トイ・ストーリー5』は、シリーズの原点回帰を強く意識した作品になる可能性が高いと言われているようです。
『トイ・ストーリー5』はいつ?
全米公開日が、2026年6月19日に決定していますが、日本公開日は未定となっています。
過去の事例を参考にすると、アメリカ公開のおよそ1か月後に日本でも公開されることが多いため、2026年7月頃には日本の劇場でも見られる可能性が高いでしょう。日本公開は夏休みシーズンと重なることが予想され、多くの親子連れでにぎわいそうですね。そのため、早くても同年の「8月~9月ごろ」になるのではないでしょうか。
監督・脚本を務めるのが「あの人」!?
「監督・脚本」については、「アンドリュー・スタントン」が復帰します。
「アンドリュー・スタントン」は、『ファインディング・ニモ』や『ウォーリー』の監督で、『トイ・ストーリー』シリーズ初期の脚本を手掛けたピクサーの重鎮です。
『トイ・ストーリー4』で評価を落としてしまったファンにとって、本来のトイストーリーを取り戻すことへの大きな希望となっているようです。
物語のテーマは「おもちゃ vs. テクノロジー」?
『トイ・ストーリー5』の中心的なテーマは、「おもちゃとテクノロジーの激突」になることが予想されています。
8歳になったボニーは、ゲームやSNSができるカエル型の電子タブレット「リリーパッド」に夢中。このずる賢いタブレットは、ボニーに古いおもちゃを捨てるようそそのかします。
「リリーパッド」という共通の敵に対し、おもちゃたちが団結して立ち向かうことで、『4』で生じた仲間内の亀裂を修復し、「子供に尽くす」という原点に立ち返る物語が期待されています。
トイストーリーシリーズの歴史とは?
「トイストーリー」は1995年に初めて公開されて以来、世界中で愛され続けているアニメ映画シリーズです。おもちゃたちがリアルな世界で繰り広げる冒険と友情の物語は、子どもから大人まで幅広い世代に感動を与えています。今までの作品の公開年を振り返ると、続編が公開されるまでに数年の間隔があったのも特徴です。そんな中で、比較的早いスパンで発表された「トイストーリー5」の新展開に注目が集まっています。
前作までの興行成績は?
「トイストーリー」シリーズは、世界中で大ヒットを記録してきたアニメーションです。特に「トイストーリー3」は2010年に公開され、アニメ映画として初めて10億ドルの興行収入を達成しました。「トイストーリー4」も続いて2019年に成功を収め、全世界で高い評価と興行収入を誇っています。このように、シリーズは常に興行成績でも注目されています。最新作「トイストーリー5」も、その記録に到達するのではと期待されています。
まとめ
『トイ・ストーリー4』が「ひどい」と評価されたのは、多くのファンが愛したシリーズの歴史や考え方を大きく覆す、挑戦的すぎる内容だったからだと言えます。
一方で、制作が決定した『トイ・ストーリー5』は、『4』で生じた批判に応え、シリーズの原点に立ち返ろうとする強い意志が感じられ、期待も高まっているようなので、公開を楽しみに待ちましょう!

